ビルトイン食洗機の特徴
はじめに、ビルトイン食洗機の魅力とメリットについて確認しておきましょう。
ビルトイン食洗機の魅力と注意点
ビルトイン食洗機の魅力
ビルトイン食洗機は、食器の手洗いと比べて水仕事の手間を軽減してくれるだけでなく、多くの機種において温水による洗浄や温風による食器の乾燥もできるため、油汚れなどをすっきり落とし、食器や庫内を清潔に保つことができるのが魅力です。
特に食器洗いなどの水仕事は、手荒れの原因に繋がってしまうことも多いため、自動で洗浄・乾燥してくれるビルトイン食器乾燥機は、家事を効率よくこなしていくための強い味方となります。
またビルトイン食洗機はキャビネット内に収納するため、作業スペースが広々確保できるのも大きなメリット、さらにキッチンのユニット内に食洗機を設置することで料理から食器洗いまでの動線確保も短くなります。
ビルトイン食洗機の注意点
ビルトイン食洗機は、キャビネット内に収納するためその分のスペースは収納のために使用できなくなってしまうのが注意点。さらに、洗浄のための電気代や水道代といったランニングコストが必要となる点にも注意が必要です。
ビルトイン食洗機の選び方
数々のメリットに加え、いくつかの考慮すべき点のあるビルトイン食洗機ですがどういった点に目を向けて選ぶべきでしょうか。
まずはサイズを確認
初めてビルトイン食洗機を選んだり、現在のキッチンに後付けする場合はまず、サイズを確かめましょう。ビルトイン食洗機には大きく分けて2つのサイズがあります。
一つが、ややコンパクトな45cm、もう一つが65cmとなります。現在のキッチンのキャビネットにこれだけのスペースが確保できるかを確かめておきましょう。なお、ビルトイン食洗機はシンクの下には設置できないため、スペース確認時はキャビネット部分やキャビネットと壁の隙間を測るのが基本。また、奥行きとしては65cm以上、高さは75cm以上が推奨されます。奥行きが63cm以下の場合は、設置できる食洗機のタイプが極端に限られてしまいます。2つの幅ですが、夫婦2人や少人数の家族であれば45cmが最適で本体価格もリーズナブルな傾向にあります。また、お子様や高齢の方と同居する大家族の場合は、たっぷり出る食器や調理器具を一度に洗える65cmのタイプをおすすめします。
使い勝手を決める取り出し方のタイプに注目
ビルトイン食洗機内のカゴの開け方、取り出し方にもいくつかのタイプが存在します。
現在最も一般的で海外メーカーなどにも多い、「フロントオープンタイプ」。
これは、扉をオーブンのように下に倒す形で開け、中から食器を収めるカゴをスライドしながら引き出すような形で取り出すスタイルの食洗機です。
このタイプは、カゴが上下二段となっていることもあり、一度に洗浄できる食器の数が多く、また上からだけでなくカゴのサイドから食器を出し入れできるのが魅力。ただし、タイプによっては食器の出し入れ時に、食洗機の前にかがまなくてはならないという注意点もあります。
もう一つは、国内でも取り扱いが多い食洗機などに多い「ミドルタイプ」や高さのある「ディープタイプ」と呼ばれるもの。これらは食洗機の扉とカゴが一体となっていることが多く、ドアに連動してカゴを引き出すことができます。このタイプは、食器をサイドから取り出すことができず、上から取り出す形となりますが、その分、大きめの食器やフライパンなども食洗機内で洗浄できる深さが確保できるのが魅力です。
最後はメーカーごとのスペックをチェック
家族構成や現在のキッチンの広さに応じてサイズを選び、使用する食器の種類や作業のしやすさを勘案して引き出しタイプを選んだら、最後はメーカーごとのスペック比較。
費用はもちろん、ランニングコストや、乾燥除菌機能の有無、タイマーの有無など、各社が凝らしている特徴で気に入ったものを選んでみましょう。
ビルトイン食洗機は後付けや交換ができるの?
キッチンのスペースの問題がクリアになれば、ビルトイン食洗機の後付けや交換は可能です。ではどのような手順で、ビルトイン食洗機を取り付けるのでしょうか。
新しくキッチンにビルトイン食洗機を
現在お使いのキッチンにビルトイン食洗機がなく、新たに設置する場合は以下のような手順が必要です。
- 設置予定場所のキャビネットを撤去する
- 食洗機を乗せるための脚ユニットを新たに設置し固定する
- 転倒防止用の金具やスペーサーを取り付ける
- ビルトイン食洗機の給排水管がない場合は、既存のキッチンから分岐させて設置する
- ビルトイン食洗機本体を設置場所に嵌め込む
- ビルトイン食洗機と給排水管をフレキシブル管などで接続する
- 食器洗い乾燥用の専用回路を分電盤から弾き、電源を入れて試運転をし、問題がないかを確認する
既存のビルトイン食洗機の交換方法
現在使用しているビルトイン食洗機を交換する際は以下のような手順となります。
- 既存の食洗機の止水栓を閉め、アース線や配管を外す
- 既存のビルトイン食洗機を撤去する
- 既存の脚ユニットを確認し、劣化があれば交換する
- 周囲の汚れを丁寧に掃除する
- 給水管と排水管を設置する(既にある場合は省略)
- 新たなビルトイン食洗機を設置する
- 給排水管と食洗機を接続
- 電源を接続し、試運転を行う
ビルトイン食洗機は信頼できるリフォーム会社へ
ビルトイン食洗機を新たに取り付けたり、既存のものを取り替えたりする場合「食洗機本体を嵌め込むだけ」と軽く考えて、DIYをおこなってしまうのは実は問題の多い行為。
ビルトイン食洗機は重要があり、20kg以上のものも多いため搬入時には落下による傷に注意するだけでなく、万一のことを考えて床や壁の養生が必要になります。
また、既存の食洗機がある場合は、周囲が汚れないように細心の注意が必要ですし、その撤去時や設置時には特殊な工具が必要となることもあります。
また、給排水管の設置や分岐などを行う際には、漏水のリスクを避けるため確かな技術が必要です。少しでも不安を感じた場合は、必ずプロのリフォーム会社に見積もりを取り、作業を依頼するようにしましょう。
ビルトイン食洗機の設置をプロに依頼することのメリット
専門のリフォーム会社に設置を依頼するメリットは、設置時の事故が少ないというだけでなく、現在のキッチンや既存の食洗機の入っているスペースと合わない食洗機を選んでしまうといったミスがなくなる点が挙げられます。また、工具や絶縁・養生のための器具などを新たに用意する手間もなく、設置作業後に万一問題が生じてもアフターフォローをお願いできるというメリットまであります。設置費用は、住まいに傷が生じたり、設置時に食洗機を故障させてしまうことで生じる費用を考えれば、プロに依頼することで確実で安心が手に入ることこそが最大のメリットと言えるでしょう。
ビルトイン食洗機の交換費用について
気になる交換費用はどのくらい?
ビルトイン食洗機の交換や後付けには、食洗機本体の費用に加え、既存の食洗機やキャビネットの撤去費用や、新たに食洗機の設置のための作業費が必要となります。下記には、一般的な食洗機の設置費用を紹介していますので、参考としてご確認ください。
- ビルトイン食洗機本体の相場価格:10万〜30万円程度
- 既存のビルトイン食洗機の交換費用:3万〜5万円程度(撤去費用含む)
- 新規でのビルトイン食洗機後付け費用:5万〜8万円程度(撤去費用含む)
総額では、13万〜38万円程度となります。
ご希望される食洗機の種類によって、費用が変わってきますのでまずは、webサイト上でお見積りを取るなどして、実際の費用感を確認しておくことも大切です。
なお、「ポチッと住まいる」では、入荷や搬入状況によって、作業時間は異なりますが、実際に現場で作業を行う時間としては、ビルトイン食洗機の設置に必要となるのは3時間〜半日程度。長時間キッチンが使えないというリスクは少ないため、安心して設置をご依頼ください。
ビルトイン食洗機の交換費用
ビルトイン食洗機の耐久年数は、使用頻度などにもよりますが一般的には10年程度とされています。5〜6年程度で生じた軽微な故障であれば、メーカーなどに連絡して修理をお願いすることもできますが、10年を超えた製品でエラーメッセージが出たり、「電源が入らない」、「水漏れがする」、「異音がする」などのトラブルが生じた場合は、交換を検討しましょう。
まとめ
家事の中でも手間のかかる、食器洗い簡略化してくれる食洗機。中でもビルトイン食洗機は、据え置き型と違い、スペースを広々と使えるというメリットから人気が高い製品です。
キッチンに十分なスペースがあれば短期間で導入も可能で、既存のビルトイン食洗機も交換が可能となっていますので、「もっと水仕事を楽にしたい」「今の食洗機は使い勝手が悪い」「ビルトイン食洗機が壊れてしまった」という場合は、後付けや購入を検討してみてはいかがでしょうか。ポチッと住まいるでは、キッチンの写真などを撮って送る形の気軽なフォームで見積もりが可能となっています。まずは、皆さんのおキッチンに望み通りの食洗機が搬入可能か、また交換可能かをお確かめいただくためにお気軽にお見積もりをご依頼ください。