シングルレバー混合栓の特徴と仕組み
シングルレバー混合栓とは
シングルレバー混合栓は、混合栓の一種で1本のレバーによって吐水や止水ができるものを指します。なお混合栓というのは、お湯と水を2本の給水管からそれぞれ引き込み、吐水口の手前で混ぜ合わせて、水の温度や流水量を調節する仕組みをもった水栓です。シングルレバー混合栓のレバーは、上下左右に動かすことができ、上に動かせば水が出て、下に動かせば水が止まります。さらに左右にハンドルをスライドさせることで、水とお湯の水量を調整し、流れる水の温度を変更することができます。
なお、1995年の阪神淡路大震災以前は、シングルレバー水栓の水の出し入れのレバーの動きは現在と反対になっていました。震災時に落下した物によって、レバーが動かされ水が出しっぱなしになってしまうというトラブルが生じたため、現在の仕様となっています。もし現在お使いの水栓金具が、1995年以前のものであれば、安全のためにも、また耐久年数的にも交換を検討しましょう。
シングルレバー混合栓のメリットとデメリット
現在、台所や洗面所の水栓金具として人気の高いシングルレバー混合栓ですが、そのメリットとしてはやはり衛生的で、操作しやすい点が挙げられます。片手で水の温度と量が変えられるだけでなく、レバーに触れる時間や範囲も少ないため、濡れた手などで触った際にも台座部分が水で濡れにくく、お掃除がしやすいのもポイント。さらに、レバーを下げるだけで水が止まるため、締め忘れなども起こりにくく、節水にもつながります。
反面デメリットとしては、2つのハンドル式の水栓に比べると吐水口から出せる水の量が少なく、また水栓の構造が複雑である分やや故障しやすいという点も挙げられます。
シングルレバー混合栓におこる故障
シングルレバー混合栓が故障した場合、主に以下のような症状が起こります。現在お使いになっているシングルレバー水栓にこうしたトラブルが見られる場合は、交換を検討しましょう。
■水が止まらなくなった
■レバー周りや水栓本体から水が漏れるようになった
■レバーが固く動かない
■吐水口が動かない
■本体ががたついている
■給水・給湯管との接続部分から水が漏れている
シングルレバー混合栓の交換方法
シングルレバー混合栓は短時間かつ低コストで、交換が可能です。ここではその交換方法についてご紹介します
シングルレバー混合栓の交換方法
■まずは設置できる水栓を選ぶ
シングルレバー水栓には、ワンホールタイプ・ツーホールタイプ、壁付きタイプなどの種類が存在します。ワンホールタイプは洗面台やキッチンの天板に、1つの穴が空いているもの。ツーホールタイプは2つの穴が空いているもの。壁付きタイプはその名の通り、給水管が壁の中に埋設されており、水栓金具を壁に接する形で取り付けるものです。水栓の種類についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
蛇口(水栓)の種類
■水栓金具を取り付ける
適切な金具を選んだら、まず水道の止水栓を閉めて蛇口を取り外します。その上で、新しい水栓金具と給水管を接続。最後に止水栓を開けて水が正しく流れるかを確認します。
ワンホールタイプやツーホールタイプの穴の数は変更可能?
既存のキッチンや台所に設けられている穴の数が1つの場合に、ツーホールタイプに変更したり、その反対にツーホールのものをワンホールに変更することは無理ではありません。しかし、設備に穴を開けたり、反対に既にある穴を化粧板などで塞ぐといった工程が必要になりますのでこうした工事は行わず、適した水栓金具を選んで対応するようにしましょう。
水栓交換に必要な費用とは?
シングルレバー水栓の交換費用はおおよそ3万〜4万円程度で可能。交換にかかる費用は1〜2時間ほど。既存の水栓がシングルレバーであってもハンドル式のものであっても費用は変わりません。
ただし、水栓本体に浄水器や自動止水機能、シャワーなどのついたハイグレードなものを選ぶと本体価格分交換費用も上がってきます。
DIYでの交換は避けよう
交換費用も比較的安価で短時間で施工も行える水栓交換ですが、DIYで行うのは意外と危険なもの。正しく水栓を選ばなければならないというポイントだけでなく、給水管との接続が甘い場合は、水漏れなどのトラブルに繋がりやすくなります。水回りのリフォームを手掛けるプロにこれらの作業を依頼することで、こうしたリスクは回避できますし、デザインや機能性だけでなくコストパフォーマンスにも優れた水栓金具の提案などもしてもらえる可能性があります。
まとめ
お料理や水仕事、身だしなみを整える際は、片手が塞がっていることが多いもの。そんな時にシングルレバー混合栓は非常に重宝します。既存の水栓が劣化していたり、キッチン全体のリフォームをお考えの場合は、ぜひこの機会にシングルレバー混合栓の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ポチッと住まいるでは「水栓見積り依頼ページ」より、今ご利用中の水栓の写真(複数枚)や、ご利用状況などをご入力いただけると、後日お見積りメールをお届けすることが出来ます。水栓・蛇口交換をお考えでしたら、ネット見積りをご検討をください。