壁掛け給湯器と据置給湯器の違い
住まいの給湯器には、壁掛け型と据え置き型の2タイプが存在します。みなさんの住まいの給湯器はどちらのタイプでしょうか。
また、夏は気温の面で見れば、給湯器の運転に負担がかかりにくいのですが、天候に目を向けると、故障や運転停止になりかねない原因がいくつも起こる季節であると言えます。
壁掛け給湯器とは
壁掛け給湯器はその名の通り、住まいや店舗の壁面に給湯器をネジなどで固定するタイプの給湯器です。また、マンションなどの場合は、玄関脇のキャビネットに取り付けられていることもあります。壁掛け型の給湯器のメリットとしては、スリム型など設置環境に合わせたバリエーションが多く、壁に掛けているため大雨などの際に水没するリスクが引く、またメンテナンスや修理の手間も比較的かからないといったことが挙げられます。
一方据え置き型の給湯器は、住まいの地面近くに接するように設置される給湯器ですが、直接地面に触れるのではなく、コンクリートやブロックを土台として設置する給湯器です。このタイプの給湯器は、かつては設置数も多かったのですが、比較的広い設置スペースが必要で、修理にも時間や手間がかかることから近年では徐々に壁掛け型に入れ替わりつつあります。
高湿度によって起こる不具合
壁掛け型給湯器を設置する際には、設置場所に関して幾つか留意する点があります。
■開口部と排気口との距離
壁掛け給湯器の排気口は、住まいの窓や換気扇の換気口などの開口部から30cm以上、前方の壁や塀から60cm以上、側面・下部から15cm、後方10cm以上の距離が離れている必要があります。また、給湯器の前方にプラスチックや塗装面などの燃えやすい材質のものが存在する場合は、それらを不燃性の断熱材で保護しなくてはなりません。
■給湯器本体周辺の物との距離
給湯器からは排気ガスが発生し、この中には微量の硫黄が含まれています。硫黄は水分と反応することで、硫酸などに変化することがあります。そのため給湯器の排気が滞留しないよう、機器本体から60cm以内に物を置いてはいけません。このスペースがないと、周辺の機器が劣化するだけでなく、滞留した排気が再び吸気口から吸い込まれ、給湯器の不完全燃焼が起こってしまうことがあります。
■そのほかの安全対策
給湯器の設置場所と隣家との間に距離が十分に取れない場合や、往来の多い道沿いに設置する場合は、排気カバーや配管カバーを設置してガスや熱が漏れないように対処する必要があります。
壁掛け給湯器に起こる故障と交換基準
現在お使いの壁掛け給湯器に不具合が生じた場合は、修理または機器そのものの交換が必要になります。こちらでは壁掛け給湯器に起こる不具合の種類と交換・修理の目安をお伝えします。
給湯器に起こるトラブル
■住まいの全ての水栓で熱いお湯が出ない/出てくるお湯がぬるい
一部の水栓でお湯が出ない場合は、水栓金具の不具合が考えられますが、全ての蛇口からお湯が出なかったり、お湯の温度が安定しない場合は給湯器の修理・交換が必要となります。
■給湯器から白煙/黒煙が上がっている
給湯器から煙が上がっている場合、白い煙であれば水蒸気が目に見えているだけの場合がありますが、黒煙が上がっているという場合は不完全燃焼が起こっている可能性が高くなります。この場合は、給湯器の修理・交換が必要となります。
■給湯器周辺から酸っぱい匂いがする
給湯器周辺に近づくと酸っぱい匂いがしたり、目や粘膜に刺激を感じる場合は給湯器の不具合が生じています。すぐにその場を離れ修理・交換を依頼してください。
故障かな?とおもったらまずは給湯器のエラーコードを確認しよう
給湯器に不具合が起こった場合、リモコンの時計部分に3桁もしくは2桁の数字が表示されます。これをエラーコードと呼び、その数字から故障箇所やその内容が判断できるようになっています。給湯器メーカー各社でエラーコードは異なってきますので、表示を確認する際は給湯器の説明書を参考としてください。
耐久年数と交換目安
また、壁掛けタイプの給湯器の耐久年数は約10年〜15年程度となっています。これは設置環境や使用頻度などによっても大きく異なりますので、毎日お湯を使用するようなご家庭で7〜8年を経過した給湯器をお使いであれば、修理で対処するより交換することをお勧めします。また、15年程度使用していても、給湯器に故障が見られないという場合も、点検や交換を検討してみてください。
交換に係る費用の相場
壁掛け給湯器の交換費用
壁掛けタイプの給湯器の交換には、本体価格に加え作業者の出張費や既存の給湯器の撤去・処分費用、取り付け工事などの費用がかかってきます。
一般的な費用感としては総額で、4万〜10万円ほどとなります。これに関しては、必要とされる給湯器が給湯専用のものか、お風呂の追い焚きに対応するものか、床暖房などの熱源としても使うものかといった用途によって異なりますので、まず見積もりを依頼して確認してみましょう。
まとめ
給湯器の交換は、安全な設置場所の確保などに十分な配慮が必要となります。そのため決してDIYで行わず、信頼のおける業者に依頼するように心がけてください。また、相談内容やキャンペーンなどによっては、上記でご案内した費用よりコストを抑えて施工が可能となる場合もあります。
ポチッと住まいるでは「給湯器見積り依頼ページ」より、今ご利用中の給湯器の写真(複数枚)や、ご利用状況などをご入力いただけると、後日お見積りメールをお届けすることが出来ます。給湯器交換をお考えでしたら、ネット見積りをご検討をください。